2011年 09月 13日
まずは、理系と文系の違いから語られる本書。 算数をはじめとする理系の科目(あるいは事象)を、 「わからない」からといって考えることをやめてしまうのは危険ですよと続く。 しかし、これはやはり理学に困らなかった人にしか納得できない内容でないか。 いくら待ったって、算数ができるようにならない人間は思うより多い。 そこで著者は、教える側も「あきらめるな」というのだけれど、 はて、本当に読んで理解してもらいたい文系人間に分かってもらえるだろうか。 我々(わたしは数学専攻だったので理系ということになる)が、 日々数字で理解している事柄を、まったく実感していない人種がいるとして その隔たりは思うより遥かに大きいのではないかと思う。 「宇宙の広さがa×10の15乗㎥!? わはは、桁が違いすぎるよ。少なくとも10の70乗は超えるでしょ。」 今日、理系人間とした会話の一部です。 光の速さや、宇宙の膨張率、立方メートルという単位に対する大きさの感覚、 これら、理系人間が常識として認識している事柄を どのような道筋で考えて実感しているのかを はたして文系の人間と共有しなければならないのでしょうか。 理解できないことを、突き放したりバカにしているのではありません。 「共有」の必要性は無いと考えるのです。 著書は、すべての人が数字の把握をできなければ危険だと言いますが わたしは役割を分担すれば良いのではないかと思っています。 確かに、国や権力にその役割を任せてしまった結果、危機を招くのだというのもわかります。 しかし一方、できる人間が「良心を持って」動かす方が有効なのではないかとも考えるのです。
by 3_4_5
| 2011-09-13 23:12
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